箱根駅伝で終わる選手などいない

みなさんこんにちは。第100回箱根駅伝いかがでしたか?

とっても見応えがあり、学生の成長を感じるレースとなりました。

今回は箱根駅伝の立ち位置を振り返り、更なる陸上界の発展に期待したいと思います。

箱根駅伝の狙い

箱根駅伝はただの関東大会ですが、日本の陸上界を大いに盛り上げている重要な大会です。箱根を目標に関東の大学に進学をする学生もたくさんいると思います。今回は箱根駅伝を経験した視点から、箱根駅伝の狙いをまとめます。

1.逸材の集結

関東に戦力を集中することで、高いレベルの育成をすることができます。学生はチームで練習を行うため、レベルが高くなればなるほど練習パートナーが少なくなります。また、成長期でもあり、年代的に18〜22歳はスピードを磨けるゴールデンタイムでもあります。

このような貴重な時期にレベルにあった練習が行えなければ、成長を止めてしまう可能性も出てきます。以上の問題点を解決するために逸材を集結させ、切磋琢磨することで高いレベルの練習が達成できると考えております。

2.成長の過程

私は箱根駅伝に照準を合わせた選手は、トラック競技で世界と戦うことはかなり難しいと考えております。理由はシンプルで20キロの距離のトラック種目がないこと、箱根駅伝はロードを使用した大会であることです。

種目が異なれば練習内容が異なる事も当然で箱根駅伝をしながら世界と本格的に戦うのはかなり難しいと思います。トラックで戦うことが難しいことを説明しましたが、箱根に照準を合わせた場合、ハーフマラソンまでなら戦えると思います。私は学生時代にハーフマラソンの世界大会に出たことがあります。イギリスで行われた第22回世界ハーフマラソンです。これを走るには先行レースに勝たなければなりません。当時の大会は実業団を含め学生からは2名選出されております。イギリスでの結果も私が日本人1位全体の22位でゴールをしております。日本のレベルが世界と離れていることは歴然としておりますが、当時実業団を含め日本人1位となっているので、代表としては学生でも胸を張れると思います。

ですが、あまり学生のうちから世界と戦うことを目標にしている選手はかなり少ないと思います。ほとんどが学生卒業後の実業団での競技を見据えているのではないでしょうか?実業団ではオリンピックなどの世界大会に向け、ハードな練習を行わなければなりません。この練習を行うには土台が必要です。箱根を見据えたトレーニングはランナーとしての土台形成につながっています。以上から、成長過程の中で、箱根駅伝は重要な役割を担っていると思います。

箱根駅伝から世界へを読み解く

「箱根から世界へ」は育成するためのキャッチコピーであると思っております。

全ての選手が実業団後も世界と戦えるわけではありません。世界と戦う可能性を高めるために学生の総合的なレベルを上げることを目的としていると思います!!

また、その後のキャリアの保証と言った面でもかなり貢献をしていると思います。

学生は4年間を陸上競技に捧げます。バイトなどの社会経験はできません。

こうなっては社会経験がかなり乏しくなってしまいます。それを防ぐために箱根があると思っております。

箱根は知名度が高くお正月の風物詩となっていると思います。注目度が高いからこそ、そこまでの準備が評価されると思っております。このプロセスが就職時に役に立つと考えておりますし、実際に役に立っております。

箱根は選手の可能性と社会人としての可能性を引き出す非常に大切なスポーツであると感じます。

まとめ

スポーツは勝ち負けが決まるため残酷です。大学生で背負うものはかなり大きいと思います。そんな選手全員に尊敬を向けられるそのような大会であって欲しいです。

選手、サポート、関係者に感謝することができるファンであり続けたいなと思います。